化粧品を輸入しようと考えた時、実際に必要な資格とはどのようなものでしょうか
ここでは実際に商品を販売する「発売元」の方向けに、「製造販売業者」「製造業者」の違いや代行を依頼する場合の選択基準について記載していきます
化粧品製造販売業とは
まず最初に、輸入する際に必要となる「化粧品製造販売業」とはどのような資格でしょうか
化粧品を販売し、賃貸し、または授与すること。 引用:薬事日報社「化粧品・医薬部外品 製造販売ガイドブック2017」
賃貸やら授与やら分かりにくいですよね笑
私なりにとーっても簡単に解釈してしまうと、、
日本国内で製造した製品でも輸入した製品でも、国内で販売・流通させるために必要な資格であり、
製品に対して最終的に責任を取る立場であると思っておくと、分かりやすいと思います
製品に不備などがあった場合、回収などを行うのも製造販売業者の責任のもと行われています
化粧品製造業とは
次に、日本国内に入ってから必要となってくる「化粧品製造業」についてです
製造とは、一般に、製品を実際に製造することであるが、薬機法においては、製品の包装・表示・保管などの工程のみを行う場合でも製造である。 引用:薬事日報社「化粧品・医薬部外品 製造販売ガイドブック2017」
化粧品の製造業には二つの種類があります
一般的に「製造」と聞いてイメージするような、広いクリーンルームで原材料を仕入れてきて、大きな鍋で混ぜて‥というような作業を行うのは「化粧品製造業(一般)」という区分です
これは構造設備も人的要件も厳しめになっていますが、化粧品を輸入して販売するような場合はここまでの資格は必要ありません
今回必要となってくるのは「化粧品製造業(包装・表示・保管)」という区分です
これは見た通り、外装包装をしたり、表示ラベルを貼り付けたり、保管をするための資格です
作業スペースや保管場所など、ある程度の広さが必要となってくるので、倉庫などが所持していることが多い資格となっています
化粧品「製造販売業者」「製造業者(包装・表示・保管)」選ぶ基準は?
どちらの資格も許可をもらうためには設備や人的要件が厳しく、一から取るのは少しハードルが高いと思います
そのため個人や中小の企業の方が化粧品輸入を始める時は、代行業者を利用することが多いですね
では、代行業者を選ぶ基準とはどのようなものでしょうか
「製造販売業者」を選ぶ基準
製造販売業者は上に記載した通り、出荷判定をし最終的に責任を取る立場にあります
もし製品に何らかの不備があり回収となった場合、製造販売業者だけでなく発売元の信用も失われる事になってしまいます
そのため丁寧に成分や品質を確認する事はもちろん、コミュニケーションが取りやすく、責任を持って最後まで対応できる会社を選ぶことが大事になってきます
また、製品の裏面表示には製造販売元の名称・住所を記載する必要がありますので、例えば住所は東京がいいからとか、そのような理由で選ばれる方もいらっしゃいます
「製造業者(包装・表示・保管)」を選ぶ基準
製造業者は検品や表示ラベルの貼り付けなどを行い、製品を保管する必要があります
そのため、設備が清潔であること、丁寧に製品を扱えることが最も重要かと思います
上に書いたように製造業(包装・表示・保管)の資格は倉庫などが持っていることが多く、広いスペースを必要とすることから都心から少し離れたところにある事が多いです
信頼できる製造業者であれば輸入のたびに足を運んで全製品を確認する、というよう事もしなくて大丈夫かと思いますが、心配な方は近場で探すことをお勧めします
まとめ
まとめます!
化粧品を輸入する際には「化粧品製造販売業」と「化粧品製造業」どちらの資格も必要となってきます
「製造販売業」許可だけでは作業や保管が出来ないですし、
「製造業」許可だけでは輸入・流通させることができません
また、最終的に流通させてOK!という出荷判定は「製造販売業者」が行いますが、輸入した製品を検品したり、日本語表示ラベルを貼り付けたりを「製造業者」に委託することも多いと思います
中には「製造販売業」「製造業」どちらの資格も保有している会社もありますので、まとめてお願いしたいという場合はそのような会社を探してみるのもいいと思います
「発売元」「製造販売業者」「製造業者」の三者が信頼し協力し合える関係であることが、化粧品を安全に輸入・流通させる上でとても大事なことだと思いますので、相性のいいパートナーを探すことが一番大事なことかなと思います(^^)